ガラスのお話Vol.4

ガラスビーズの歴史ロマン

ガラスビーズの製造が日本国内で始まったのは、飛鳥時代7世紀後半でした。その証しに奈良県の飛鳥池遺跡では、製作に使われた鋳型やガラス原料が発見されています。そして奈良時代には、色とりどりのガラスビーズが本格的に量産されていました。

金・銀・瑠璃・玻璃(水晶)・真珠・瑪瑙・琥珀を七宝と呼びます。
その時代、ガラスは宝石の代替品ではなく、そのものが“瑠璃”として貴重品でした。

先ごろ、それらの宝玉を1万数千点余り用いて製作された国宝の豪華な宝冠(東大寺 法華堂本尊)の新聞報道がありました。


現在も調査中の、宝冠のガラスビーズには様々な種類があり、弥生〜古墳時代に輸入されたアルカリガラスビーズ(ソーダ石灰ガラス、カリガラス、アルミナソーダ石灰ガラス)や、国内生産された鉛ガラス(ケイ砂と鉛丹)ビーズが発見されているとのことです。

ガラスと歴史・文化との関わりには奥深いロマンがありますね。